保育士試験の受験科目は8科目です。そのうち1科目は「教育原理」と「社会的養護」両方を同時に合格して1科目となります。片方が合格していても、もう片方が不合格なら、次の試験でまた2つとも受けることになります。
この2教科は抱き合わせで「ニコイチ」と呼ばれています。
保育士試験の受験科目
保育士試験については、『児童福祉法施行規則第6条の10』に
保育士試験は、筆記試験及び実技試験によって行い、実技試験は、筆記試験のすべてに合格した者について行う
『児童福祉法施行規則第6条の10』
と、定められています。
筆記試験は8科目9教科すべてに合格する必要があり、一度合格した科目は3年間有効となります。
3年間の間にすべての科目に合格すれば、実技試験を受けることができるようになります。
※ただし、「教育原理」と「社会的養護」は同時に合格しなければなりません。
具体的な科目は次の通りです。
- 保育原理
- 教育原理+社会的養護(ニコイチ)
- 子ども家庭福祉
- 社会福祉
- 保育の心理学
- 子どもの保健
- 子どもの食と栄養
- 保育実習理論
試験問題はそれぞれ20問×5点=100点満点(教育原理と社会的養護は各10問ずつ・50点満点です)。
合格ラインは6割。
つまり、60点(20問中12問正解)取れたら合格です。
※ニコイチの「教育原理」と「社会的養護」はそれぞれ、10問中6問正解、両方同時にとれたら合格
保育所保育指針
保育士試験全般に関係する書籍として「保育所保育指針」「幼稚園教育要綱」があり、とくに「保育所保育指針」の原文からの出題は多くなっています。
「保育所保育指針」の全文は
厚生労働省のホームページで閲覧することができます。
「保育所保育指針解説」は子ども家庭庁のホームページで閲覧できます。
ホームページで閲覧できるので、保育士試験のために必ず書籍を用意する必要はありません。
しかし、「保育所保育指針」は保育士として働くとき、何度となく開いて熟読する保育士のバイブルのようなものです。
この機会にぜひ準備しておきましょう。
保育士試験の日程(全国)
保育士試験は年に2回実施されています。(前期・後期)
前期試験
- 受験申請…1月頃
- 筆記試験…4月頃
- 実技試験…6月頃
後期試験
- 受験申請…7月頃
- 筆記試験…10月頃
- 実技試験…12月頃
詳しくは『全国保育士養成協議会』のホームページで確認してください。
地域限定保育士試験(神奈川・大阪・沖縄)
全国の保育士試験のほかに、地域限定保育士試験が、大阪、沖縄、神奈川で実施されています。
地域限定保育士試験のうち、大阪と沖縄は実技試験の代わりに「実技講習会」(5日間)を受けることで実技試験が免除になります。
地域限定保育士試験で保育士資格を取得し、保育士登録をしたあと3年間は受験した自治体(大阪府内)のみで保育士として働くことができます。登録後3年間経過すれば全国で保育士として働くことができます。
大阪府地域限定保育士試験
令和6年度の実施実績
※実技試験は免除されます
詳しくは大阪府ホームページ「『大阪府地域限定保育士試験』の実施について」をご確認ください。
神奈川県独自地域限定保育士試験
令和6年度の実施実績
※ 神奈川県は受験日程は全国の保育士試験と同じです。
詳しくは神奈川県のホームページ『保育士試験のご案内』でご確認ください。
沖縄地域限定保育士試験
令和6年度の実施実績
保育実技講習会の内容は
- 音楽表現に関する演習…6時間
- 造形関する演習…6時間
- 言語表現に関する演習…6時間
- 保育実践見学実習(事前指導)…1時間
- 保育実践見学実習…6時間
- 保育実践見学実習(事後指導)…2時間
筆記試験受験の申請は筆記試験日の3か月前に締め切られます。
詳しくは沖縄県のホームページ『地域限定保育士試験について』をご確認ください。
試験の内容や日程は変更になることがあります。
必ずそれぞれの団体・自治体ホームページでご確認ください。