今から間に合う保育士試験情報はこちら>>
PR

【保育士試験の勉強法】保育所保育指針を短期間で学習する方法

保育所保育指針
記事内には一部広告が含まれています。

「保育所保育指針は試験科目じゃないから読まなくてもいい?」
保育士試験の元になる考え方が保育所保育指針には詰まっています。試験にもたくさん出題されるし、働き始めてからも必要なもの。必ず勉強してください。

保育所保育指針は保育の現場で活かすものです。保育所保育指針を基礎に保育が展開されていきます。今は分かりにくい文章で覚えにくいな、と思うかもしれません。しかし、必ず必要になるのです。

「暗記しないとダメ?」
暗記できたら「保育原理」は楽勝でしょうね。でも、暗記しなくたってちゃんと理解できていたら合格できます。

「読んでもぜんぜん頭に入ってこない!」
大丈夫、短期間で保育所保育指針を理解し身につけるためのおすすめ勉強法があります!

保育所保育指針の勉強法

おすすめの勉強法は、保育所保育指針を読む前に全体像を抑えることです。何が書いてあるのか、そこを知ってから読むと理解は格段に速くなります!

勉強の流れ

  1. 保育所保育指針とは何かを知る
  2. 全体像をつかむ
  3. 音読する
  4. 聴き流しをする
  5. 問題を解いて知識を定着させる

保育所保育指針とは何か

保育所保育指針は、厚生労働大臣の告示として定められた、保育を実施、運営するための基本的なことが書かれたものです。

保育のねらいや内容、保育所に求められる役割、保育でめざす子どもの姿などが具体的に書かれていて、保育士として働くときに様々な場面で重要な基盤になります。

最新の保育所保育指針は、2017年(平成29年)3月31日に告示、2018年(平成30年)4月1日に施行されました。(2023年令和5年12月現在)

  • 告示(こくじ)とは、決めた内容を皆に知らせること。
  • 施行(しこう)とは、実際にその内容を行うこと。

保育所保育指針の書籍を買うとき、告示、施行の年月日を必ず確認してください。間違って古いものを買わないように!

保育所保育指針の全体像をつかむ

保育所保育指針の各章で書かれている内容を簡単に解説します。

第一章【総則】

第一章【総則】
保育所における保育の内容に関する事項及びこれに関連する運営に関する事項

保育所ってそもそも何をするところ?どんなところ?というお話し。

子どもの、生きるための力が育つよう助けるのが保育士の仕事であり保育所の役目です。
そのための目標や計画、養護についての理念示しています。

保育所では子どもたちに育みたい資質・能力として3つの柱を掲げています。(第一章4(1))

育みたい資質・能力
  • 知識及び技能の基礎
  • 思考力、判断力、表現力の基礎
  • 学びに向かう力、人間性等

この3つの力を育てながら、小学校に上がるまでに育ってほしい姿として挙げられた10項目が
「育ってほしい10の姿」です。

子どもが卒園するまでに育ってほしい姿「10の姿」(第一章4(2))

幼児期の終わりまでに育ってほしい「10の姿」

  1. 健康な心と体
  2. 自立心
  3. 共同性
  4. 道徳性・規範意識の芽生え
  5. 社会生活との関わり
  6. 思考力の芽生え
  7. 自然との関わり・生命尊重
  8. 数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚
  9. 言葉による伝え合い
  10. 豊かな感性と表現

すべては子どもが今を幸せに生き、希望のある未来を作り出す力を育てるためなんですね。

第二章【保育の内容】

第一章で示された保育の具体的な内容が第二章に書かれています。

子どもの年齢を3つの時期に分けて、発達に合わせた保育内容を示しています。

  • 乳児
  • 1歳以上3歳未満児
  • 3歳以上児

乳幼児保育に関わるねらい及び内容(第二章1(2))では、乳児保育で持つべき視点として次の3つが示されています。

乳児保育に関わるねらい
  • 健やかに伸び伸びと育つ
  • 身近な人と気持ちが通じ合う
  • 身近なものと関わり感性が育つ

安心、安全な環境のもと、生きるための基盤を育んでいこうという考えですね。

1歳以上3歳未満児と、3歳以上児では保育に関わるねらい及び内容の詳細は違いますが、5つの共通した視点で示されています。保育の5領域と呼ばれるものです。(第二章2・3)

保育に関わるねらい及び内容(5領域)
  • 健康 
  • 人間関係 
  • 環境 
  • 言葉 
  • 表現

2017年告示2018年施行の改訂では、0歳、1歳、2歳の保育内容が充実し、3歳以上児の保育内容は幼稚園教育要領や幼保連携型認定こども園教育・保育要領との共通点が増えました。

「5領域」は1歳以上3歳未満児と3歳以上児では内容が少しずつ違うんだね。

第三章【健康及び安全】

第三章では子どもの健康、食育、安全・衛生管理、そして災害に対する備えについて書かれています。
保育所内だけでなく、家庭の支援も含まれます。

近頃では食物アレルギーや感染症など、家庭と密接に関わる機会が増えましたね。具体的に保育所としてどのような役割を担っているのかを知っておかなければいけません。

第四章【子育て支援】

保護者の子育てを支援するのも保育所の仕事ですよ、というお話です。保育所に通う保護者だけでなく、地域にもその支援は開かれています。

家庭の支援には専門機関との協力体制が必要です。

第五章【職員の質の向上】

第五章は保育士の研修について書かれています。

保育士のキャリアアップだけでなく、職位を上げる道筋(キャリアパス)を作って保育士の質の向上を目指す研修計画も含まれています。

保育所保育指針を音読する

黙読でも読めるものをあえて音読するのは、「読む」ことに集中して効率よく覚えるためです。

音読の効果

音読には文章を目で追うだけでなく、声に出し耳で聴くという効果があります。読めない漢字や解らない単語があると、黙読ならスルーできるのに、音読だとスムーズに読めないでしょう。
ながら読みも難しいですね。

文章を理解して読むことに集中できる、簡単な方法が音読なのです。

音読は意外と時間がかかる?

保育所保育指針の全文を音読すると、かるく90分はかかります。
これは私が久しぶりに音読したときの時間です。

各章の音読時間は次の通りでした。

  • 第一章…23分
  • 第二章…47分
  • 第三章…9分
  • 第四章…5分
  • 第五章…5分

第二章が全体の50%を占めていて、各章ごとに読むと意外と時間がかかります。
いきなり全文を読もうとしたり、順番に1章ずつ読もうとしたりすると、学習予定が狂って挫折するかもしれません。

各章の音読所要時間を参考に、上手に分割してチャレンジしてくださいね。

保育所保育指針を聴き流す

音読は『読み』に集中しないとできませんが、『聴き流し』なら、ながら勉強ができます。

通勤の電車や車の中で、夕飯を作りながらイヤホンで、子どもを寝かしつけながらなど、いろんな場面で利用できますね。

聴き流しに使える音源は、通信講座についていたり、Youtubeでもちょうどいい動画が無料で配信されていたりします。

動画ではデータ通信量が多くて困るという人は、ボイスレコーダーのアプリを使って自分の音読を録音して聴きましょう。少ない通信量で手軽に『聴き流し』ができますよ。

録音するならある程度スムーズに読めるようになってからがいいですが、多少つっかえても大丈夫。内容がちゃんと入ってくるスピードだったら問題なしです!

保育原理の問題を解く

ここまでインプットしてきた保育所保育指針の知識を、今度はアウトプットで知識の定着をします。保育原理の問題は、その6割以上が保育所保育指針から出題されます。

最初のうちは一問一答式の手軽なものがおすすめです。保育原理の問題を解きながら、保育所保育指針以外の出題が出てきたところで解説やテキストで学ぶと、保育士試験の勉強につながりますね。

問題を解くと、どんなふうに出題されるのか、良く出題されるポイントはどこかが分かってきますよ!

保育所保育指針の解説本

保育所保育指針には厚生労働省が出している解説があります。
保育所保育指針解説 厚生労働省(pdf)

厚生労働省の解説書ではちょっと難しい、という人には、市販の解説書やマンガもあります。
解説書は先に読んでしまうと、指針の全体像がイメージしにくくて挫折しがちです。
できるだけ先に原文に触れて、少しでも全体像が見えてから解説を読むことをおすすめします。

まとめ

保育所保育指針の全体像を理解して、音読、聴き流し、問題集で内容が頭に入るころには、保育士試験の学習ペースも身についています。

これから学んでいく多くの科目が保育所保育指針を補完する専門分野での内容になります
保育士試験の勉強を始めるなら、私は保育所保育指針から始めるのをおすすめします。

保育所保育指針は保育士試験だけでなく、あなたが保育士の仕事をすることになってからも日常的にお世話になるものです。

保育士試験にチャレンジするなら、保育所保育指針の勉強は早めに取りかかってくださいね。

 
タイトルとURLをコピーしました